結論から言うと、「腐敗」と「発酵」は厳密には区別できません。両方とも、細菌、酵母、かびなどの微生物による分解作用であるという点では、まったく同じ。要するに、人間に有用なものを発酵、有害なものを腐敗と呼んでいるにすぎないのです。食べて、おいしければ発酵、まずければ腐敗。人間の勝手な言い分です。
ただ、人は自然現象である「腐敗」から「発酵」を見つけ出し、発展させてきたのですね。「腐敗」を人為的にコントロールし、有用菌を選択・増殖させてつくられるのが発酵食品です。まさに自然の営みと、人間の知恵が融合した最高傑作!